2022.10.31
祝・快速と通勤特急の運行開始から20周年。その2。
運行開始から20周年を迎えた快速について、その2は快速として走った車両を特集してみよう。とりわけ、他社局車と6両編成の快速を取り上げる。その1はこちら。
他社局車の快速
快速は特に日中時間帯で都営浅草線直通の列車が主体となることから、京成車だけでなく他社局の車両においても見られるのが特徴となっている。2002年10月ダイヤ改正での快速新設当初から設定があったのは都営車と京急車で、都営車は2013年12月ダイヤ修正まで、京急車2010年7月ダイヤ改正まで(飛)快速としても走った。
京急車の快速は、快速が主に羽田空港発着から西馬込発着となった2010年7月ダイヤ改正で京成本線直通の列車がいったんは消滅。その後、しばらく京急車の快速が見られるのは押上線内だけの時期が続いたが、2015年12月ダイヤ修正で西馬込発着にもかかわらず京成本線直通の列車が復活したのが面白いところである。以降、消滅することなく現行ダイヤにおいても平日83H運行、土休日81H運行としてしぶとく走っている。
京急車が京成本線に直通する場合、停車駅予報装置の関係で基本的には600形(後に1000形10次車以降も追加)に限定されていたが、デジタルSR無線の対応に伴う車上情報管理装置の拡充により2018年7月から車種を限定せず何でも充当するようになった。京急車は車種が豊富で特別塗装の車両もいるので、ひとえに京急車の快速と言っても車両によってさまざま表情を見せてくれるのが楽しい。
そんな京急車の快速の中でも、レヤ貴重なのは先代1000形と1000形1800番台。先代1000形が快速として走ったのは2002年10月12日と2004年7月16日の2回だけ、1000形1800番台は今のところ2016年6月28日の1回だけとなっている。前者は車両自体が引退してしまったので仕方ないにしても、後者はまだまだチャンスがあるはず。再びトンネルのこちら側に顔を出してくれることを期待したい。
北総車の快速が設定されていたことも特筆されよう。2010年7月ダイヤ改正から2015年12月ダイヤ修正まで、北総線内で急行となる下り列車の一部が押上線内で快速として走ったため、北総車の快速印旛日本医大行が見られた。
このほか北総車は、2016年にイベント臨時列車「ほくそう春まつり号」が東成田始発快速千葉ニュータウン中央行(9000形使用)として設定されたほか、2014年2月10日には前日までの大雪によるダイヤ乱れの影響で7500形が都営車の代走として京成成田まで快速で1往復走っている。北総車が京成本線を快速として走ったのは今のところこの2例だけだ。
6連快速
6両編成の設定があるのも快速ならでは。2006年10月ダイヤ改正で6連特急が、2010年7月ダイヤ改正で6連急行がそれぞれ消滅して以降、6両編成が定期的に優等列車として走るのは快速だけとなっている。普通として走る機会が圧倒的に多い6両編成にとって、快速は貴重な花形運用と言えよう。
ただし、6連快速の設定は基本的には縮小傾向。快速新設当初に平日8本、土休日2本あった6連快速は、現行ダイヤでは平日2本、土休日1本というきわめて少数派になっている。ダイヤ改正を行うたびに6連快速が減らされていく様子をうかがうと、できれば走らせたくない感じ?? 6連快速はこのまま消滅に向かうのか、それとも利用状況や車両運用の都合によっては許容されるのか、はたして。
(つづく)
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