2016.06.05
2016年2月をもって引退となった京成AE100形。そんなAE100形を追悼して、AE100形の写真特集をお送りする。
続いてシティライナーとして走ってきた時の姿をば。2010年7月ダイヤ改正で成田スカイアクセス線が開業すると新線経由となるスカイライナーを後継のAE形に託し、AE100形はシティライナーとして引き続き京成本線を走ることとなった。新たにシティライナーという役割が与えられ、これでAE100形もしばらくは安泰かと思われたが、京成本線経由の有料特急ということもあって利用が伸び悩み、実態はほとんど空気輸送という惨状であった。
2011年3月に発生した東日本大震災の影響でシティライナーは全列車がしばらく運休となり、AE100形は宗吾車両基地で塩漬けとなる日々が続く。同年9月にシティライナーが一部復活してAE100形が本線上で見られるようになったものの、シティライナーは以降のダイヤ改正では改正のたびに減便が実施され、AE100形の活躍の場は減らされる一方となった。東日本大震災によるシティライナーの運休はAE100形の検査期限を延ばしたが、その分だけAE100形の塗装の剥げが進行し、特に末期のボロボロの状態のAE100形は見るに耐えないものがあった。
◆ ◆ ◆
シティライナーとしてのAE100形は前述のようにズタボロであったが、他方、明るい話題もあった。東京都交通局の馬込車両検修場で開催される車両基地公開イベント「都営フェスタ」へのスペシャルゲストとしての参戦、さよなら運転における押上線での営業運転はAE100形を語る上で大きなトピックとなろう。本来の仕事であるシティライナーの運行本数減で生まれた余裕により実現したとみられるのは皮肉なことではあるのだが、イベントにおける大きな華となったのは間違いなかった。残念ながら営業運転で地下鉄の規格に合わせて作られた車体を活かすことはかなわなかったが、馬込車両検修場への入線でそれが活きたのはよかった。
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