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2023.05.20

今年も大型連休が終わり、鉄道各社から設備投資計画が発表される季節がやってきた。京成電鉄でも18日に発表1)があったところなので、これを読んで今後の動きを探ってみよう。

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京成3050形 3056編成
2020.5.19/八 広

▲3100形の導入により、今年度中に見納めになりそうな成田スカイアクセス線仕様の3050形

2023年度における鉄道事業の投資額は193億円で、昨年度実績比58億円、43%の増。ただし、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年度と比べると、34億円の減となっている。

車両関連 - 3100形を1編成導入ほか

車両については、3100形を1編成導入する。3100形が新造されるのは2年ぶりで、昨年度に見送っていた分を導入する格好となる。

導入される3100形は成田スカイアクセス線仕様の3157編成になるものみられ、これにより成田スカイアクセス線で運用している一般型車両7本が3100形で揃う。同編成の導入により、現在も成田スカイアクセス線仕様で唯一残る3050形3056編成が京成本線に転用となる見込みで、オレンジ色をまとう3050形は今年度で消滅となる可能性が高い。

2022年7月に発表された長期経営計画「Dプラン」および2022年度〜2024年度に適用される中期経営計画「D1プラン」において導入が明らかになっていた新型車両3200形については、今年度は車両の設計を進めるとした。3200形が登場するのは、少なくとも来年度以降のお楽しみということになりそう。

駅 - 青砥駅をリニューアル ほか

続いて駅について見てみよう。

  • リニューアル(青砥、市川真間)
  • ライナー待合室のリニューアル(八千代台)
  • トイレのリニューアル(志津、京成酒々井)
  • 耐震改修(市川真間、京成八幡)
  • ホーム改修(船橋競馬場)
  • ホームドア設置(押上)
  • バリアフリー化(勝田台、新千葉)

初出なのは青砥駅のリニューアル。最近では京成津田沼や京成大久保、西登戸など駅のリニューアルが続いているが、これらの事例からすると青砥駅も2〜3年かけてリニューアル工事を実施するものと思われる。

昨年度より東京都交通局と共同で進められている押上駅のホームドア設置は、今年度で完了の予定。いよいよあの狭い押上駅にホームドアが付く。同駅は日暮里、空港第2ビル、成田空港に次いで京成で4番目のホームドア設置駅となる。

なお、京成では鉄道事業設備投資計画の発表とは別に、ホームドアやエレベーターの設置など駅のバリアフリー化を推進するための費用を運賃に上乗せする「鉄道駅バリアフリー料金制度」を2024年度から活用することを公表した2)。運賃は値上がることになるが、これによって駅のバリアフリー化がより進むことが期待される。

その他
  • 京成本線荒川橋梁架替工事(京成関屋〜堀切菖蒲園)の推進
  • 押上線葛飾区内の連続立体交差工事(四ツ木〜青砥)の推進
  • 法面補強(谷津〜京成津田沼)
  • 高架橋の耐震改修(学園前〜ちはら台)
  • 宗吾変電所の更新、宗吾参道駅構内の連動装置更新
  • 定期券Web予約システムの導入

そのほか、大規模な事業としては京成本線荒川橋梁架替工事と押上線の葛飾区内における連続立体交差工事を国や関連する自治体と連携して引き続き推進する。京成立石駅付近の工事については今のところ下り仮線の構築が進められているところであり、早ければ今年度中にも線路の切り替えが行われるかどうかといったところ。

定期券Web予約システムは、Web上で予約した定期券をQRコードの活用により自動券売機で発券できるようにするもので、駅での待ち時間短縮など定期券を購入する際の利便性が向上される。

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