2012.05.22
ベトナム、ホーチミン・シティの路線バス事情、車両を見てみよう。たくさん写真を撮ってきたので、2回に分けてお届けする。
ベトナムの道路交通は右側通行ということで、韓国車あるいは韓国車をベースにした車両が圧倒的に多い。これらは、自国ベトナムのTransincoあるいはSAMCOというコーチビルダーが韓国の現代自動車(ヒュンダイ)、大宇バス(デウ)などが製造したシャーシに車体を架装している模様である。見かけた車両の頻度からするとTransincoのほうがシェアを占めている感じで、特に現代自動車のエアロという車種に似たボディを持つ大型車は、市内の至る所で見かけることができえる。
今回は、Transinco製のボディを持つ車両の写真を掲載しよう。まずは大型車である。
Transinco製ボディの大型車は現代自動車のエアロにそっくりである。もしかしたら、現代自動車から技術供与等があるのかもしれない。なお、現代自動車のエアロも日本の三菱ふそうのエアロバスの技術供与で生産された車両のため、これらの車両は日本のバスにも似ている。だからと言って、現代自動車製のシャーシにのみ架装というわけでもなく、1番上の写真の手前の車両のように、大宇バス製のシャーシにも同じボディを載せているようだ。大元のエアロバスがそもそも路線車向きではないため、"スリーステップバス"となってしまっている。
続いて、中型車をば。
中型車も現代自動車のエアロタウンという車種とほぼ同じボディとなっており、大型車同様に現代自動車製と大宇バス製のシャーシに架装されている。大型車も中型車も、全体としてみれば同じ車体に見えるが、細かいところに目を向ければ、ヘッドライトやクーラーの形状が異なったり、窓のサッシの色が違ったり、同一の車体を持つ車両は果たしているのか? という感じである。1台1台、それぞれに個性があって面白い。
なお、写真を見ていただければお分かりのように、車体に系統番号を始め、行先や経由地をベタベタと貼りまくっているので、路線ごとに車両が固定されているように思われる。
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