2012.04.30
世間は大型連休。残念ながら私は特にどこへと行く予定もないので、腹いせ(?)に3月に訪れたベトナム南部の都市ホーチミン・シティを回顧してみる。ホーチミン・シティの公共交通、とりわけバスについての話題を取り上げてみよう。
ホーチミン・シティは人口約800万を擁するベトナム最大の都市であるが、路面電車、地下鉄、MRTなどの軌道系の都市交通は存在しない。市内中心部に位置するベンタイン市場とタンソンニャット国際空港などを結ぶ地下鉄の計画もある模様だが、工事をしている気配は感じられなかった1)。そのため、今のところ、都市内の移動は道路交通に頼らざるを得ず、加えて近年の経済成長で車やバイクの台数が爆発的に増加しており、市内の道路は常に混雑している。ホーチミン・シティを訪れて実感するのは、とにかくバイクが多いことである。ホーチミン・シティだけで400万台ものバイクが走っているらしく、朝夕のラッシュ時は道路がバイクで埋めつくされるほどである。
と言うわけで、ホーチミン・シティの公共交通と言うと、それはほぼ路線バスである。市内に何ヶ所かあるバスターミナルを中心に、市内を網の目のように走っている。その系統数はなんと110以上! バイクも多いが、バスも市内の至る所で目にすることができる。市当局としても悪化する道路混雑に対し、地下鉄開業までの繋ぎとして、公共交通であるバスの利用を促進する政策を実施しているとのことで、バス停上屋の設置、バス車両の改善(ワンマン運転、特にエアコン設置)、バスマップの作成など、バスを利用しやすい環境が整ってきていると言える。
バスマップは、バスターミナルの案内所でもらうことができた。停留所の掲載はないものの、地図式の路線図になっており、下手な日本のバス会社のものよりも親切なつくりである。上にバスマップを縮小したものを掲載してみたが、市内を網羅していることがお分かりいただけるかと思う。
- 1)2012年8月末にようやく着工した・・・らしい。
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