2017.08.06
アクセス運用では唯一の快速特急。
- [平日]1011K 快速特急高 砂行
- 始発:羽田空港国内線ターミナル1041 → 終着:高 砂1131
- ダイヤ:2014.11.8改正
- 備考:品川まで快特、押上までエアポート快特
京成電鉄では、2014年11月ダイヤ改正で日中時間帯における高砂発着の押上線普通列車の一部の快速特急への格上げを実施。40分毎に運転されるエアポート快特〜アクセス特急系統の谷間に、青砥〜羽田空港間を京成線内快速特急、都営浅草線内エアポート快特、京急線内快特で走る新しい運行系統が登場した。今回ご紹介するのはこの運行系統における珍列車である。
この運行系統では青砥発着が基本になるところ、平日の1011Kレと1429Tレの2本だけ高砂行として運転されている。快速特急高砂行はこの2本のみの設定という珍列車。このうち1429Tレは夕方のラッシュ時間帯に移行するタイミングの列車なのでイレギュラーなパターンになるのはわからんでもないのだが、気になるのは1011Kレ。既に日中時間帯のパターンダイヤが始まっている11時台に1本だけポツンと高砂行として下ってくる。日中時間帯のパターンダイヤの中を走る珍列車というのは、珍列車の出現の仕方として珍しい。いったいどうなっているのやら。
1011Kレを高砂行として運転しなければならない理由は単純で、車両を高砂に入庫させるためである。列車番号が示すように、この列車はアクセス運用となっている。3050形を夕方からの上野発着のアクセス特急で使用するために、高砂検車区で待機させておくことが必要があるというわけだ。また、11K運行をこのタイミングで入庫させないと、3050形が青砥〜羽田空港を走り続けることになってしまう。3050形は成田スカイアクセス線を走るための車両なので、本来の用途から外れる運用をさせたくないということで810Kレで羽田空港まで行って帰ってきたところでの入庫になっているものとみられる。
11K運行のこのタイミングでの高砂入庫は、2014年11月ダイヤ改正でこの運行系統が青砥発着の快速特急になる前の高砂発着の普通だった時から行われていた。その頃は他の列車も高砂止まりなので大して目立たなかったが、快速特急格上げ+青砥発着化でも1011Kレ(と1429Tレ)だけ高砂行のままの運転となったので、嫌でも目立つようになった。要するにもとより3050形の間合い運用だったものがたまたま快速特急化して一気に珍列車になってしまったということである。3050形の間合い運用は高砂発着の列車を中心にいくつか設定されているが、快速特急で走るのはこの1011Kレが唯一の事例となっている。
関連記事
四直珍列車研究 93 - 平日 1620H
平日1620Hはかつて平日に走っていた快速三崎口行である。成田スカイアクセス線開業に伴う2010年7月ダイヤ改正で登場した列車である。京成本線から都営浅草線に直通する快速は、夕方くらいに以降の...
四直珍列車研究 91 - 平日 1516H・1526H
平日1516Hと1526Hはかつて運転されていたアクセス特急三崎口行である。2010年7月の成田スカイアクセス線開業に伴うダイヤ改正で登場したアクセス特急。その開業前、はたしてどんなダイヤに...
四直珍列車研究 90 - 土休日 600K
土休日の早朝に見られる京成3050形の珍列車。土休日600Kは、京成車による普通羽田空港行である。2014年11月ダイヤ改正で登場した列車で、現行ダイヤにおいて京成車が京急線内を普通列車として...
四直珍列車研究 89 - 平日 2035Nb・2129N
1年待って登場した北総線の下り北総特急。平日2035Nbと2129Nは北総車による特急印旛日本医大行である。北総鉄道では2015年12月ダイヤ改正で4本の下り北総特急を新設し、夜間における輸送の...
四直珍列車研究 88 - 平日 1811T
約10年ぶりに復活した都営車の成田空港行。平日1811Tレは都営車による快速特急成田空港行である。2016年11月ダイヤ修正で登場したもので、もともと京成車で運転したものをそのまま都営車に...
最新記事
最新記事
四直珍列車研究 134 - 平日 1681K
京成車の特急泉岳寺行が登場。平日1681Kレは、京成車で運転される特急泉岳寺行である。2023年11月ダイヤ改正で登場した列車となっている。京成車の泉岳寺行は都営浅草線西馬込始発のものは数多く...
京急1000形 「京急夏詣号」運転(2024年)
空とあなたと夏詣。京急電鉄では、6月末より「京急夏詣キャンペーン2024」の実施に合わせて、「京急夏詣号」の運転を行っている。「夏詣」キャンペーンは同社が2019年度より毎年実施しているもので...
都営浅草線 自動放送どうするの問題を考える
都営浅草線の自動放送どうするの問題を考える。列車内における案内として重要なアナウンス。アナウンスでは列車の種別行先や次駅の案内が行われるが、昨今では自動放送が主流となっており、車掌が自らの肉声で...
船橋新京成バス2741号車 「ふなっしー号」
「ふなっしー」なバスが走る。船橋新京成バス2741号車が特別仕様「ふなっしー号」として走ってる。「ふなっしー」といえば千葉県船橋市を中心に暴れている同市で人気の非公認キャラクターだが、2023年...
北総車の京急線内特急運転が復活
約19年ぶりに復活した北総車の京急線内特急運転を見る。京急線に大きな変化をもたらした2022年11月ダイヤ改正。京急自ら「23年ぶりの大改正」としたこのダイヤ改正では、特に日中時間帯の運行...