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2017.01.24

"開運号"が「成田山開運号」として復活!

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京成AE形 AE8編成
2017.1.1/ユーカリが丘〜うすい

▲AE形で運転となった2017年始の臨時シティライナー
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京成AE形 AE4編成
2017.1.22/うすい〜佐倉

▲歌舞伎の隈取のヘッドマークを掲出する

京成電鉄では、成田山への多客に対応して1月の土休日ダイヤ実施日に臨時のシティライナーの運転を行っている。シティライナーは2015年12月ダイヤ修正において定期運行が取り止めになり、現在は事実上1月に運転される臨時列車のみの運行になっている。したがって、今回の臨時シティライナーは約1年ぶりの運転となった。久しぶりの臨時シティライナーはなんだかいつもとひと味違うぞぉ〜〜。

使用車両がAE100形の引退によりAE形に変わっただけでなく、新しく愛称が付けられて「成田山開運号」として運転。「成田山開運号」として走るAE形にはヘッドマークも掲出され、シティライナー停車駅を中心に「成田山開運号」運転に関する案内を掲示し、PRを行った。

最近は成田スカイアクセス線が好調で空港輸送にうつつを抜かしていたのが、ここにきて成田山への参拝輸送という京成元来の血がたぎったのか、いつになく気合が入りまくりなのでござる。何と言っても「成田山開運号」という愛称、かつて走っていた「開運号」が復活したようで嬉しいところ。成田山参拝客に対応した臨時列車としてこれ以上ピッタリの愛称はないだろう。AE形のウィンドブルーに映える歌舞伎の隈取のヘッドマークも実にカッコイイ。

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青砥駅 臨時シティライナーの案内
2017.1.28/**

▲シティライナー停車駅を中心に臨時シティライナーの運転を大々的にPR
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京成船橋駅 臨時シティライナーの案内
2017.1.28/**

▲定期運転終了により常設の乗車口案内が撤去されてしまっていたため、このようなものを用意

例年より内容が充実している臨時シティライナーだが、昨年11月にダイヤ修正があったもののダイヤそのものは昨年とほぼ同じで、シティライナーとしては午前中に下りの成田行、午後に上りの上野行、合わせて1往復が運転される。いずれも出入庫は宗吾車両基地となっており、午前:宗吾参道〜(回送)〜上野〜(CL81号)〜成田〜(回送)〜宗吾参道、午後:宗吾参道〜(回送)〜東成田〜(回送)〜成田〜(CL82号)〜上野〜(回送)〜宗吾参道というふうに運転され、回送列車を含めると車両自体は京成本線を2往復するような運用となっている。運行番号はAE51。

車両は前述のようにAE形が使用されている。8両編成8本が在籍しているAE形はそのうちの7本がスカイライナーに使用されるので、本来は予備となる1本が臨時シティライナーの運用に充当される格好になっている。シティライナー運転日はAE形がフル稼働となる。

「成田山開運号」ではヘッドマークが掲出されることから、ある1本のAE形にヘッドマークを貼り付けた上で1月中は臨時シティライナー専用で動かすのかと予想したところ、これは大ハズレ。実際には車両運用の都合で週末の運転ごとにいちいちヘッドマークを貼ったり剥がしたりしているようで、毎週末で異なる編成が使用されている。それぞれの運転日における使用編成は以下の通り。

  • 1/1(終夜臨):AE5編成
  • 1/1〜3:AE8編成
  • 1/7〜9:AE3編成
  • 1/14、15:AE8編成
  • 1/21、22:AE4編成
  • 1/28、29:AE6編成
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京成AE形 AE3編成
2016.1.7/佐倉〜大佐倉

▲車両運用の関係で毎週末ごとに異なる編成が充当、写真はAE3編成による臨時シティライナー
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京成AE形 「成田山開運号」ヘッドマーク
2017.1.28/**

▲歌舞伎の隈取をモチーフにした「成田山開運号」のヘッドマーク

これらのさまざまな取り組みが功を奏したのかどうかはわからないが、傍から見て乗車率はそこそこよい様子1)。今後も繁盛期における臨時シティライナーの運転をぜひとも期待したいところである。

  • 1)筆者の印象による。少なくとも定期運行の時の空気輸送よりも健闘していることは確か。

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