KSWeb

鉄道やバスなど、公共交通に関するディープな話題をお届けしています。

Article

記事

2019.07.27

京成電鉄の新型車両3100形(3150形)。その実車がついにお目見えした。

X75644.jpg

京成3150形 3152編成
2019.7.24/神奈川新町

▲ついに実車がお目見えした新型車両3100形(3150形)。24日から26日にかけて3152編成が3600形3668編成の牽引で宗吾車両基地に回送された

かねてより今年の秋にデビュー予定として発表されている京成3100形(3150形)だが、その実車がついに姿を現した。その第一陣となったのは、総合車両製作所(J-TREC)で製造されていた3152編成。7月24日から26日までの3日間、8両を3回に分けて総合車両製作所から宗吾車両基地に回送し、京成線への入線を果たした。

新型車両となるため、回送は自走ではなく牽引によるものとされた。24日に3152-8〜3152-6号車が、25日に3152-5〜3152-3号車が、26日に3152-2、3152-1号車がそれぞれ総合車両製作所を出場し、回送されている。牽引役を務めたのは3600形3668編成で、3600形が京急線に入線するのは2010年6月に実施された3050形3056編成の牽引回送以来、実に9年ぶりのこと。回送列車の運行番号は31Kであった。

3100形(3150形) 写真あれこれ
X75658.jpg

京成3150形 前面
2019.7.24/**

▲前面は見た目より複雑な造形。下の方で折れて後退角がつけられているあたりは3700形を彷彿とさせる。カラーリングは新しくオレンジ色となったが、赤と青の飛行機が3050形より継承されている。車両番号のフォントは「フルティガー」
X75659.jpg

京成3150形 車体側面
2019.7.24/**

▲車体側面の様子。車体は3000形と同じ日車式ブロック工法で、カラーリング以外の見た目は3000形とほぼほぼ同じ。デザインのアクセントとして戸袋部分に沿線の名所のイラストが描かれているの特徴で、手前に見えるイラストは「千葉県側からの富士山遠景」
X75665.jpg

京成3150形 車体側面
2019.7.24/**

▲車両中央のドア付近。ホームドアを意識してのことか京成グループロゴと車両番号が従来より高い位置に貼付されている。車両番号は3500形から続くプレートによるものではなく、車体に数字を直接貼り付ける方式になった。弱冷房車のステッカーが新京成と同じデザインに変更されている。沿線の名所イラストは「浅草雷門とスカイツリー」
X75662.jpg

京成3150形 沿線の名所のイラスト
2019.7.24/**

▲「成田山新勝寺」のイラスト。沿線の名所イラストは各車両に3ヶ所、海側山側ともに上野方から「千葉県側からの富士山遠景」「浅草雷門とスカイツリー」「成田山新勝寺」の順に配置されている
X75661.jpg

京成3150形 行先表示器(側面)
2019.7.24/**

▲表示領域が48ドットx192ドットに拡大され、見た目にも大きくなった側面の行先表示器。従来よりも内容の充実が期待されるが、実際の表示がどうなるか楽しみなところ
X75669.jpg

京成3150形 車内
2019.7.24/**

▲車内側のドアまわり。ドアの構造そのものは3031編成より採用しているものに準じているが、大きく変わったのが車内側の化粧板。ステンレスがむき出しでないドアは3200形8M車以来となる。カモイ部には17インチワイドサイズのLCD案内表示器が2画面設置されているほか、LCDの右上に防犯カメラ。ドアの開閉を光でお知らせする表示灯もある。つり革は従来の丸型から変わって三角型になった
X75663.jpg

京成3150形 座席
2019.7.24/**

▲座席。モケット生地は成田スカイアクセス線のイメージに合わせてオレンジ色を採用(優先席は青色)。ハイバックシートが採用されており、背もたれが大型化した。8人がけのロングシートは3-2-3で分割され、中央の2席が噂の折り畳み座席となる。付近に座席の格納状況を示すランプと「ランプ消灯中は座席をご利用いただけます」と書かれたステッカーがあることから、折り畳み座席は車両側から一斉にロックがかけられる仕様となっている模様。走行線区や混雑具合に応じて、スーツケース置き場とするか座席として使用するかを使い分けるものとみられる

関連記事

京成3100形 行先表示LEDシミュレーター

JavaScriptというプログラミング言語の勉強を兼ねて、京成3100形の行先表示LEDを模したシミュレーターを作ってみましたよっ。お暇なときにでも遊んでみてくださいな。 ※実車が運用開始前...

京成3100形 行先表示LEDシミュレーター
成田スカイアクセス線9周年 京成3050形の今後

祝・成田スカイアクセス線9周年。2019年7月17日に、成田スカイアクセス線は開業から9周年を迎えることとなった。都心〜成田空港の最速ルートとなる成田スカイアクセス線の利用者数は、2011年3月...

成田スカイアクセス線9周年 京成3050形の今後
京成電鉄「2019年度 鉄道事業設備投資計画」を読む

今年も大型連休が終わり、鉄道各社から今年度における設備投資計画が発表される季節がやってきた。京成電鉄でも13日の夕方に発表があったところなので、これを読んで今後の動きを探ってみよう。今年度は...

京成電鉄「2019年度 鉄道事業設備投資計画」を読む
新型車両 京成3100形(3150形)を考察する

ついにベールを脱いだ京成電鉄の新型車両、3100形(3150形)。京成電鉄では、かねてより2019年度中における新形式通勤型車両の導入を明らかにしていたが、このほどその新型車両が3100形として...

新型車両 京成3100形(3150形)を考察する
京成3050形 登場!

9月15日から16日にかけて豊川(日本車両)からの甲種輸送が実施された京成3050形だが、24日から26日にかけて金沢八景(東急車輛)から京成線への搬入が行われた。かねてより登場が発表されて...

京成3050形 登場!

最新記事

最新記事

四直珍列車研究 134 - 平日 1681K

京成車の特急泉岳寺行が登場。平日1681Kレは、京成車で運転される特急泉岳寺行である。2023年11月ダイヤ改正で登場した列車となっている。京成車の泉岳寺行は都営浅草線西馬込始発のものは数多く...

四直珍列車研究 134 - 平日 1681K
京急1000形 「京急夏詣号」運転(2024年)

空とあなたと夏詣。京急電鉄では、6月末より「京急夏詣キャンペーン2024」の実施に合わせて、「京急夏詣号」の運転を行っている。「夏詣」キャンペーンは同社が2019年度より毎年実施しているもので...

京急1000形 「京急夏詣号」運転(2024年)
都営浅草線 自動放送どうするの問題を考える

都営浅草線の自動放送どうするの問題を考える。列車内における案内として重要なアナウンス。アナウンスでは列車の種別行先や次駅の案内が行われるが、昨今では自動放送が主流となっており、車掌が自らの肉声で...

都営浅草線 自動放送どうするの問題を考える
船橋新京成バス2741号車 「ふなっしー号」

「ふなっしー」なバスが走る。船橋新京成バス2741号車が特別仕様「ふなっしー号」として走ってる。「ふなっしー」といえば千葉県船橋市を中心に暴れている同市で人気の非公認キャラクターだが、2023年...

船橋新京成バス2741号車 「ふなっしー号」
北総車の京急線内特急運転が復活

約19年ぶりに復活した北総車の京急線内特急運転を見る。京急線に大きな変化をもたらした2022年11月ダイヤ改正。京急自ら「23年ぶりの大改正」としたこのダイヤ改正では、特に日中時間帯の運行...

北総車の京急線内特急運転が復活