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2024.06.07

紆余曲折を経て40年。

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北総9800形 9808編成
2024.5.31/大 町

▲「千葉ニュータウン中央駅開業40周年記念」ヘッドマークを掲出して走る北総9800形。ヘッドマークには同駅開業時にデビューした2000形がデザインされている

北総鉄道では、3月下旬より「千葉ニュータウン中央駅開業40周年記念」ヘッドマークの掲出を行っている。2024年3月19日に同駅が開業40周年を迎えることを記念したもので、掲出の対象となっているのは9800形9808編成である。ヘッドマークには同駅開業時にデビューした2000形(後に9000形に変更)がデザインされている。

1984年3月19日に住宅・都市整備公団(以下、公団)の千葉ニュータウン線の駅として開業した千葉ニュータウン中央駅は、そもそもが紆余曲折の産物であった。当初は都営新宿線の本八幡から延びる千葉県営鉄道北千葉線の駅として計画されていて、鉄道事業免許も取得していたが、オイルショックなどの社会的な情勢が重なって頓挫。とはいえ、千葉ニュータウンを開発するにあたってニュータウン内の基幹交通たる鉄道を整備しないわけにはいかなかったので、この区間の鉄道事業を公団が行うこととし、小室で北総線に繋げることにしたのである。小室駅前後の線形が少しばかり不自然なのは、こうした経緯の名残だ。

その後、同区間は1988年4月に公団が第3種鉄道事業者、北総が第2種鉄道事業者となり、千葉ニュータウン中央駅も北総開発鉄道北総・公団線の駅となった1)。なお、第3種鉄道事業者は公団から1999年10月に都市基盤整備公団、2004年7月に千葉ニュータウン鉄道へと変遷。2010年7月には京成電鉄も第2種鉄道事業者として営業するようになり、同駅は現在、北総線(2004年7月に北総・公団線から改称)と京成成田スカイアクセス線の2線が乗り入れる駅ということになっている。

  • 1)この変更は鉄道事業法の施行に伴うもので、それ以前も鉄道に関する営業は北総に委託して行っていた。

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