KSWeb

鉄道やバスなど、公共交通に関するディープな話題をお届けしています。

Article

記事

京成線 まだまだ頑張る3600形

2025.09.10

まだまだ頑張る京成3600形。

D73223.jpg

京成3600形 3688編成
2024.12.24/京成幕張本郷

▲3600形の界磁チョッパ制御車でラスト1本となった3688編成。2020年7月よりファイヤーオレンジの復刻塗装となっている
D41718.jpg

京成3600形 3668編成
2023.10.6/おゆみ野〜ちはら台

▲3600形で唯一のVVVFインバーター制御車となっている3668編成。長らく6両編成で活躍していたが、2017年2月に4両編成化。現在は3500形とともにワンマン運転に対応した4両編成軍団の一員として走る

1982年に営業運転を開始した3600形。2016年度より廃車が始まり、現在では3668編成と3688編成の2編成を残すのみとなっているが、3668編成は2025年8月に、3688編成は2024年12月にそれぞれ全般検査が施工され、まだまだ元気に走る姿を見せている。この2編成の現状を確認しておこう。

3668編成

3600形で唯一のVVVFインバーター制御車となっている3668編成は、長らく6両編成として走っていたが、2017年度に中間の2両が廃車となり、以降は4両編成として走っている。この頃、4両編成は運用数の削減により活躍の幅が狭まっていたが、2020年11月より4両編成の一部列車を対象に始まったワンマン運転では、3668編成もワンマン運転に対応した仕様に改造。4両編成ワンマン運転軍団の一員として、3500形に混ざって走っている。

昨年度の3200形導入の際には、越谷貨物ターミナルから北総鉄道印旛車両基地に陸送された車両の宗吾車両基地までの牽引役として出番が期待されたが、この役割は3000形に取って代わられている。今年度導入分の3200形には金沢八景の総合車両製作所(J-TREC)で製造されている車両もある模様だが、果たして今度こそ登板する機会はあるだろうか。

8月末には室内灯のLED化を実施。まだまだ使う様子がうかがえる。

3688編成

2020年7月より6両編成化、リバイバルカラーとなっている3688編成だが、同編成が現時点において走っているのは奇跡と言える。3688編成が6両編成となったのは、当時各編成で実施されていたデジタル列車無線対応工事のための予備車とするためで、当初の予定であれば2022年度末の工事完了とともにお役御免となるはずだった。

ところが、2020年6月と2022年11月に発生した2度の脱線事故により運命は変わり始める。2020年の脱線事故の当該となった7818編成が3748編成・6両編成として京成に復帰したため、まず3520編成(6両)がとばっちりを受ける格好で2021年度に廃車となる。そして、その3748編成も2022年度に不具合によって2度目の脱線事故の当該である3788編成の一部と編成替えしながら消滅。結果的に3688編成が残ることとなったのである。

したがって、京成にとって3688編成が再度全般検査を受けることは想定外だったはずである。2025年度の検査でもリバイバルカラーは継続となり、再塗装によってファイヤーオレンジの帯も美しさが蘇ったが、運命のイタズラというものは面白いものだ。

◆ ◆ ◆

そんな3600形2編成だが、やはり先は長くないものと思われる。京成は5月に公表した中期経営計画「D2プラン」において、3200形を2025年度〜2027年度の3年間で90両導入する予定であることを明らかにした。この数字は現在残っている3500形と3600形、3400形をすべて合わせても十分なものとなっており、いずれの形式も遅くとも2028年度には形式消滅となる可能性が高い。

バチバチに更新工事が実施された3500形に対し、大きな改修を見送ってきた3600形は車内外とも登場時の姿をよく残している。京成では数少なくなった昭和の残り香を堪能できるのは今のうちだ。

関連記事

2025.03.23

京成3200形 営業運転開始

まさに「令和の赤電」。2月22日、京成電鉄の新型車両3200形デビューした。2024年度導入分の6両が、3204+06-05という編成を組んで6両編成として運用に入っている。遅ればせながら...

京成3200形 営業運転開始

2025.02.10

京成線 4両編成の現況(2025年)

京成線の4両編成の今。京成線にわずかに残る4両編成。弊サイトでは2020年12月にもその運用状況をレポートしたところだが、2022年11月ダイヤ改正におけるワンマン運転開始や新型車両3200形の...

京成線 4両編成の現況(2025年)

2024.12.26

京成3000形・3600形「『男はつらいよ』55周年×京成電鉄創立115周年」記念ヘッドマーク

GO! GO! 寅さん。京成車編。京成電鉄では、10月末より「『男はつらいよ』55周年×京成電鉄創立115周年」記念ヘッドマークの掲出を行っている。北総鉄道と実施している、シリーズ映画『男は...

京成3000形・3600形「『男はつらいよ』55周年×京成電鉄創立115周年」記念ヘッドマーク

2024.08.29

京成線 まだまだ頑張る3400形

まだまだ頑張る京成3400形。京成の車両の動向について、現在のところ注目のひとつは3400形の去就であろう。2020年度より廃車が始まった3400形は、残すところ1編成、3448編成が走るのみと...

京成線 まだまだ頑張る3400形

2023.05.01

京成3600形3688編成 リバイバルカラーに訪れた3回目の春

京成3600形3688編成、リバイバルカラーの3回目の春。京成電鉄では、2018年度より列車無線のデジタル化(IR無線からデジタルSR無線への更新)を推進してきたところだが、このほど4月24日に...

京成3600形3688編成 リバイバルカラーに訪れた3回目の春

最新記事

2026.04.25

芝山鉄道 3600形3668編成が登場

3600形3668編成が芝鉄車になる。芝山鉄道3500形3540編成の引退に伴い、3代目となる芝鉄車がお目見えしている。新たに芝鉄車として京成よりリースされたのは、3600形で唯一のVVVF...

芝山鉄道 3600形3668編成が登場

2026.04.20

Osaka Metro御堂筋線 シン・シャンデリアコレクション 番外編 - 森ノ宮駅の旧シャンデリアたち

Osaka Metro御堂筋線の新たなシャンデリアコレクション。番外編。大阪都心を南北に縦断するOsaka Metro御堂筋線では、特に最初期に開通した梅田〜心斎橋の各駅において大阪を走る初めて...

Osaka Metro御堂筋線 シン・シャンデリアコレクション 番外編 - 森ノ宮駅の旧シャンデリアたち

2026.04.15

京成グループ 車両の動き(2025年度)

京成グループにおける2025年度の車両の動きをまとめてみよう。車両の新造については、2024年度にデビューを飾った新型車両3200形を6両編成2本、12両導入した。3208編成が日本車両製である...

  • 京成
  • タグはありません
京成グループ 車両の動き(2025年度)

2026.04.10

京成電鉄バスグループ さようなら、京成バス

さようなら、京成バス。京成グループ傘下のバス会社15社を巻き込んだバス事業の大再編から1年。かねてよりアナウンスされていた通り、4月1日、再編の第2ステップとして京成バス(いわゆる京成バス本体)...

京成電鉄バスグループ さようなら、京成バス

2026.04.03

京成3500形 3524編成など12両が営業運転終了

京成3500形に廃車が発生。2025年度も3200形の導入に伴い、3500形に廃車が発生した。廃車となったのは、3512編成(3512-11+3526-25+10-09)の中間2両と3524編成...

  • 京成
  • タグはありません
京成3500形 3524編成など12両が営業運転終了