2011.04.20
京成3050形が京成本線を走る。
4月11日の夕方と12日の朝に発生した地震により、京成線のダイヤは両日とも大幅に乱れた。この影響で車両運用にも乱れが生じ、15日まで3050形の京成本線における営業運転が見られた。過去、3050形は3700形の車両故障に起因した車両不足の影響で所定の運用の合間に京成本線の運用に充当されたことがある1)が、今回のように数日にわたりアクセス運用を外れて一般の運用に入るのは初めてのことになる。
本稿は、11日と12日のダイヤ乱れに触れながら、11〜15日における3050形の動きをまとめてみたものである。
(注)3050形の所定の運用(01K〜11K)をアクセス運用、そのほかの京成本線の運用を本線運用と表記しています。
4月11日
17時16分に発生した地震で京成本線宗吾参道〜成田空港間が一時運転見合わせ、全線で速度が規制されたため、ダイヤが大幅に乱れた。この影響で車両運用も乱れ、3050形が京成本線の優等運用に入っている。
4月12日
A11運行に3051編成が充当した。この日は朝方8時8分に大きな地震が発生しているが、3051編成はこの地震の発生以前よりA11運行に入っており、11日夜間からの運用乱れによるものである。一方、朝方に発生したこの地震は京成線のダイヤを大きく乱した。昼ごろまで大和田以東が運転見合わせになり、京成本線系統の優等列車は八千代台で折返し運転を行った。
A11運行に充当していた3051編成も八千代台折返しの対象となり、8A11レが快速八千代台行として走った。その後、3051編成は八千代台で折返し快速上野行に、上野まで走って折返し11A11レ特急成田空港行となっているが、11A11レの直前を走っていた11A09レの3848編成が(実際には成田空港まで走っているが)特急八千代台表示で下っていたため、11A11レとして走っていた3051編成も途中まで八千代台表示であった可能性がある。11A11レは40分ほど遅れて成田空港に到着したため段落ちでA01運行に振り替え、そのまま95〜59K運行に流れてこの日の運用を終えた。
他方、3054編成が1270Kレより71K運行に入っている。時刻的に大和田以東復旧後の上り第一号の列車であった可能性が高い。朝方の地震は車両が都心方面に集中している時間帯に発生しており、大和田以東の復旧に際し車両が不足したために3050形を出さざるを得なかったものとみられる。
71K運行に充当した3054編成はやはりダイヤ乱れの影響を受けて運行途中で73K運行に振り替えられ、1473Kレで宗吾車両基地に入庫したものの、77K運行で再度出庫した。77K運行は下り終電車である通勤特急佐倉行の後、佐倉駅4番線で停泊する運用なので、この時点で翌13日も3050形が本線運用に入ることがほぼ確定的となった。
4月13日
前述の通り、3054編成が12日からの運用流れで53K運行に充当、西馬込〜佐倉間を中心に動いた。1253Kレで所定通り宗吾車両基地に入庫し、夕方からの再出庫も無かったことから3054編成の本線運用はここで終了している。
4月14日
3053編成が65K運行に充当した。3050形が本線運用に入った影響でアクセス運用の代走に入っていた3001編成が印西牧の原駅での停泊から引き続きアクセス運用の11K運行に流れたためで、この日も3050形を1本だけ本線の運用に入れざるを得なかったようだ。
余談ながら、11K運行は日中時間帯に高砂検車区に入庫する運用となっている。11K運行の3001編成と65K運行に充当した3053編成は1165Kレ〜1264Kレの高砂折返しのタイミングで交換することも可能であったが、両者は引き続きそのまま運行され、3001編成は11K運行で高砂検車区を再出庫、3053編成も終日にわたり65K運行として走った。
4月15日
3056編成がA13運行に充当したものの、9時30分ごろに大神宮下駅で発生した人身事故の影響で9A13レが高砂にて運転打ち切りになり、同編成は高砂検車区に入庫。その後、3056編成は夕方の79K運行に充当し、所定通り宗吾車両基地に入庫して終了した。この後は目撃情報が出てきていないことから、この時点で3050形の一連の京成本線運用への充当は終わったものとみられる。
◆ ◆ ◆
なお、16日の昼ごろに発生した地震により再度車両運用が乱れ、3050形が18日より本線運用に充当されているが、当記事における3050形の一般運用充当は前述の通り15日で一旦収束したものとして、ここでは18日以降の動きは扱わない。
- 1)2月3日の83K運行。
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