2014.12.03
11月末に札幌〜旭川間を移動する機会があったので、せっかくだから引退間近となっている711系に乗ってみた。
現在残っている711系は1980年の室蘭〜札幌電化に伴って製造された後期グループだが、そのグループも2014年度末の全廃に向けて数を減らしているようである。特に、先ごろ7月に実施されたダイヤ改正では、快速「エアポート」用の733系3000番台が運用を開始。あぶれた721系が玉突きで711系の運用を置き換えたため、より一層711系の運用が減ってしまったようだ。それまでは、岩見沢以北では気動車列車を除いた普通列車であれば必ず711系に乗れたのであったが、今や721系によりその牙城も崩壊。そのため、711に乗るためにはある程度の下調べが必要となる。
今回乗ったのは岩見沢17時ちょうど発の旭川行2227M。途中の深川で特急「スーパーカムイ」に追いぬかれながら、旭川には18時38分に到着する列車で、約1時間半の道のりとなる。記憶が正しければ、私は2008年8月に函館本線2238Mで旭川→岩見沢と翌2009年11月に室蘭本線439Mで東室蘭→苫小牧にて711系に乗っているはずなのだが、その時はたぶん車中居眠りこいてたので、あまり印象が残っていない。ってことで、711系ということを強く意識して乗ったのは今回が初めてかもしれない・・・消えるということが分かって初めて意識するという、すこぶる悪い例になってしまった。
改めて車内を見てみると、一部の座席がロングシートに改造されているものの、いかにも国鉄が製造しましたと言わんばかりの雰囲気。そして、サイリスタ位相制御による国鉄型とは思えない滑らかな加速とMT54形主電動機が奏でるサウンドが実に心地よい。札幌方面からの列車の接続を受けて、車内は座席が埋まる程度の混雑で出発。この時期の17時となれば既に外は暗く、真っ暗闇の中、線形の良い函館本線を進んでいく。少し大きな美唄、滝川、深川などで乗客が入れ替わりながら、そのうちに列車は711系に似つかわしくない高架となった旭川駅に到着。私にとっておそらく最後になるであろう711系での旅路は、とても短い1時間半であった。
JR北海道711系モハ711-105 美唄→茶志内
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