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2017.10.27

さて、まもなくダイヤ改正が行われる。ということで、恒例ながらダイヤ改正で消えてしまう珍列車を取り上げてみよう。

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京成3000形 3025編成
2017.8.13/成田空港

▲長らく成田空港発の上り終電として運転されてきた普通京成津田沼行。28日から快速高砂行になる
  • [平日]2324 普通京成津田沼
  • 始発:成田空港2303 → 終着:京成津田沼2350
  • ダイヤ:2016.11.19修正
  • 備考:上り終電
  • [土休日]2320 普通京成津田沼
  • 始発:成田空港2303 → 終着:京成津田沼2350
  • ダイヤ:2016.11.19修正
  • 備考:上り終電

​平日2324・土休日2320は、成田空港始発の普通京成津田沼行である。京成本線京成津田沼以東における上り終電となる列車だが、このたびのダイヤ改正にて快速高砂行へと種別行先が変更されることになった。今回のダイヤ改正では夜間時間帯の成田空港アクセスの増強が盛り込まれ、京成本線と成田スカイアクセス線はともに上り終電の時刻繰り下げを実施。京成本線においては、当列車の運転区間を高砂まで延長+快速化することで対応することとした。これにより、毎日1本だけ運転されている成田空港始発京成津田沼行という珍列車が消滅・・・というより発展的に解消されることになった。

​京成本線上りの普通京成津田沼行は、今後もうすい始発の列車が1本だけ残る。それじゃあ消滅する珍列車じゃねぇじゃねーかと言われてしまいそうなところだが、成田空港始発の当列車でしか見られない特徴があるのであーる。なんじゃらほい。

​それは、行先の表示である。京成では、高砂~成田空港間において異なる2つのルート(京成本線あるいは成田スカイアクセス線)を走ることから、LED式の行先表示を持つ車両では列車の「行先」と「経由」の交互表示を行っている。行先表示に経由が出現する条件は始発駅あるいは終着駅として成田空港が設定されること1)のようなので、成田空港始発である当列車の行先表示は京成本線経由/津田沼の交互表示となる。なお、経由表示は分岐駅(=高砂または空港第2ビル)を出発し、車内の案内表示器において「まもなく」が出るタイミングで消える2)ように設定されているので、当列車のわずか成田空港か空港第2ビルでしか見られないレア表示が出現していたということになるのだ。

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京成3000形 行先表示「普通津田沼」「京成本線経由」
2017.8.13/**

▲成田空港始発列車のため京成本線経由の表示が出現。経由表示は成田の手前で消えてしまうので、この交互表示がはっきりと見られるのは成田空港か空港第2ビルのみ

​一般的に終電付近のダイヤはダイヤ改正を実施しても大して変わらないことが多く、特に終電は乗務員や駅員の労働条件に関わることから同じ列車が何年も同じ時間に走っているというケースがざらである。京成線の上り終電においても、この成田空港23時3分発→京成津田沼23時50分着のスジは1981年10月のダイヤの時点で既に存在しており3)、実に30年以上も走り続けているということになる。それだけに、こういった列車の運転区間を延長するというのがいかに大変なことかということは想像に難くないだろう。今回はスカイライナーの増発を含めて全体的に増量のダイヤ改正となっており、成田空港輸送の好調っぷりを受けた攻めのダイヤ改正と言えそうだ。

  • 1)​このため、設定器には京成本線の成田空港と成田スカイアクセスの成田空港の2種類が用意されている。
  • 2)​ただし、3700形と3000形の3025編成までの車両では下り列車において経由表示が消えないという不具合(バグ)がある模様。これらの車両が高砂以西からの成田空港行として走ると、終点まで(すなわち成田空港まで)経由表示をし続けてしまう。
  • 3)京成時刻表の初版(Vol.1)でその存在が確認できる。ただし、成田空港駅の移転や空港第2ビル駅の開業、公津の杜付近の線形変更などで現行の列車とは2〜3分のズレが生じている。

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