2015.01.08
8900形もついに6連化。
8900形の6連化改造第1号となったのは8918編成であった。中間車のサハ2両を抜いたほかにVVVFインバーターの更新等を実施、9月2日より1週間ほど試運転の後、同17日より営業運転に入っている。同時に塗装変更も行っており、8月29日に営業運転に入った8816編成に次いで新車両デザイン電車の第2号となった。
更新されたVVVFインバーターは、2013年度に廃車となった8000形8506編成のものとみられる。8506編成がVVVFインバーターとなったのは2010年2月のことなので、わずか2〜3年しか使っていないものを破棄してしまうのはいくらなんでももったいないということでの流用であろうか。
VVVFインバータの更新によって素子が8900形オリジナルのGTOからIGBTとなっており、走行音にも変化が生じている。以下に走行音を掲載するが、主電動機は8000形の全閉自冷式のものは流用されずに8900形従来のままということもあってか、その走行音は8000形VVVF車と8900形を足して2で割ったような感じ。電車の心臓部とも言える制御装置を8000形から移植したことにより、まさに8000形の魂が8900形に乗り移ったかのようである。
新京成8900形モハ8916 高根公団→高根木戸
新京成8900形モハ8916 薬園台→前原
一方、8928編成と8938編成は単純に中間車のサハを2両抜いただけの形での6連化となった。もともと8900形のサハは補機類をほとんど積んでない床下スカスカの車両であったため、特に大きな改造もなく6連化を行なったものとみられる。まるで製造当初より6連化を見越した機器配置だったかのようにも見えるが、そうでなかったとしても6連化を推し進める新京成にとっては有利に働いたことは違いあるまい。
ところで、4M4Tの8両編成だったものを4M2Tの6両編成に縮めたのだから、走りがよくなってるものと思いきや、どうも体感的にはそんな感じはしない。加速度等を従来に合わせるソフトウェアの改修程度は行っているものとみられる。
したがって、この6連化に伴って、新車両デザイン+IGBT-VVVFの8900形と、従来デザイン+従来のGTO-VVVFの8900形という、2種類の8900形が登場することとなった。とは言え、車両デザインの更新を進めている新京成においては、この状況は長く続かないとみられる。過渡期を楽しむなら今のうちといったところだろう。
なお、6連化に伴い各編成から抜かれた中間車2両×3は、8800形のように再利用されることなく廃車となることが鉄道趣味誌により明らかとなっている。8900形としては初の廃車が発生することになった。
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