KSWeb

鉄道やバスなど、公共交通に関するディープな話題をお届けしています。

Article

記事

2016.12.06

千葉内陸バスに突如やってきた富士7Eボディのノンステップ車両。

X62145.jpg

千葉内陸バス 1185号車
2016.08.27/勝田台団地入口

▲京成カラーの富士7Eノンステップ車両、千葉内陸バスの1185号車
X62130.jpg

千葉内陸バス 1185号車
2016.08.27/スポーツセンター駅

▲うしろ側。京成バス表記を消した跡が目立つ・・・

千葉内陸バスの1185号車である。見ての通り京成カラーをまとった富士重工7Eボディのノンステップ車両で、京成バスからの移籍車両(2002年式、いすゞKL-LV834N1)。元は京成バス市川営業所の2130号車で、さらにさかのぼると同江戸川営業所のE117号車だった車両である。同車が千葉内陸バスにやってきたのは2013年末のこと。この頃は京成バス横戸線の千葉内陸バスへの移管が徐々に進んでいた時期であったが、これとは無関係で単純に経年車両の代替としての導入だった模様である。日野自動車製の車両を中心に保有する千葉内陸バスにおいて富士重工製のボディの車両は異色の存在で、富士重工製のボディの車両が千葉内陸バスに在籍するのは2001年のやはり京成バスからの千葉四街道線移管に伴う移籍車両1)以来のことになる。

この1185号車は後部まで段差のないフルフラットタイプということで、いすゞ自動車+富士重工でかつフルフラットのノンステップ車両というのは京成バスと東武バスでしか導入例のない全国的にも珍しいタイプのよう。京成バスでは2002年から2003年にかけて導入されたものだが、現在は既に京成バスからは全車が引退しており、京成グループ内では数台が子会社で生き残るのみ。この1185号車はその中の1台というわけである。ちなみに、1185号車以外では京成バスシステムKS-7122号車、ちばシティバスC456、C457号車が同型の生き残りだが、1185号車以外は全て貸切あるいは特定用の車両となっており、純粋な一般路線車として残るのはこの1185号車のみ、そういう意味でも貴重な1台となっている。

千葉内陸バスでは路線によって充当される車両がほぼ固定されているので、特定の車両を追いかけやすい。この1185号車は平日は長沼線、土休日は横戸線を走ることが多いようである。奇しくも両線はもともと京成バスが運行していた路線なので、1185号車がこれらの路線を走る姿はあたかも両線に京成バスが戻ってきたかのようである。

  • 1)同線の移管によって移籍した1993年式のいすゞU-LV324L5台のうち、3台が富士重工7Eボディの車両であった。これらは千葉内陸バスの塗装に塗り替えられて運用されており、それはもう違和感のかたまりであった。

関連記事

千葉内陸バス 系統番号の使用開始

千葉内陸バスに系統番号がお目見え。千葉内陸バスでは、3月16日より全路線にて系統番号の使用が開始された。新しく設定された系統番号は「アルファベット(大文字)+数字(2桁)」という組合せが採用...

千葉内陸バス 系統番号の使用開始
京成バスN130号車 千葉中央バスカラーの京成バス

千葉中央バスだと思ったでしょう? 京成バスだよー。京成バスほどの大きな事業者ともなれば変な車両の1台や2台が在籍しているものと思うのだが、これはまさしく変な1台。長沼(営)に所属するN130号車...

京成バスN130号車 千葉中央バスカラーの京成バス
京成バスA2-875号車 西武バスからの貸出車両

西武バスが幕張の街を走る。千葉ロッテマリーンズのお膝元である幕張を走る京成バスと、グループ企業に西武ライオンズを擁する西武バスでは、プロ野球リーグの「埼玉vs.千葉シリーズ」開催時において、所属...

京成バスA2-875号車 西武バスからの貸出車両
ちばシティバスC429号車 復刻塗装

ちばシティバスでは、2月上旬より復刻塗装の車両を運行している。ちばシティバスの塗装と言えば青系のものだが、1999年のちばシティバス運行開始時にこの復刻塗装車両のようにピンク色の車両が存在して...

ちばシティバスC429号車 復刻塗装
京成バス さようなら花輪車庫

京成バス花輪車庫、50年以上の歴史に幕を閉じる。京成線に乗っていると船橋競馬場〜谷津間の海側に見えるバスの車庫、それが京成バス花輪車庫である。このたび京成グループの資産の活用の一環として再開発を...

京成バス さようなら花輪車庫

最新記事

2025.03.31

新京成線 新津田沼駅の0キロポスト

歴史の証人。まもなく終わりを迎える新京成線。そんな同線の歴史を開業から見守り続けてきたものがある。新津田沼駅に設置されている、0キロポストだ。新京成線の距離上の起点が、ここ新津田沼にあることを...

新京成線 新津田沼駅の0キロポスト

2025.03.28

京成3500形 3556編成など6両が営業運転終了

京成3500形に廃車が発生。新型車両3200形の導入に伴い、3500形に廃車が発生している。廃車となったのは、3556〜3553と3552、3551で、導入された3200形と同数となる6両...

  • 京成
  • タグはありません
京成3500形 3556編成など6両が営業運転終了

2025.03.24

京成3200形 営業運転開始

まさに「令和の赤電」。2月22日、京成電鉄の新型車両3200形デビューした。2024年度導入分の6両が、3204+06-05という編成を組んで6両編成として運用に入っている。遅ればせながら...

京成3200形 営業運転開始

2025.03.17

さようなら JR東日本E217系

さようなら、E217系。3月15日、JR各社を始めとした3月の全国的なダイヤ改正が実施された。列車や車両が新しく生まれ、または消えていく。そんな季節が今年もやってきた。JR東日本の横須賀・総武...

さようなら JR東日本E217系

2025.03.12

京急600形・2100形 側面の行先表示器をLED化

京急600形と2100形、側面の行先表示器がLEDになる。京急600形と2100形で、側面の行先表示器のLED化が進んでいる。2024年10月下旬にLEDとなった602編成と607編成、2157...

京急600形・2100形 側面の行先表示器をLED化