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2018.03.06

1月下旬より、京成3000形の13次車にあたる3036〜3038編成がお目見えしている。

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京成3000形 3037編成
2018.2.21/ユーカリが丘〜うすい

▲デビューに先立ち試運転を行う3037編成

2017年度の新造車として3036〜3038編成が予定通り製造され、3月5日までにそれぞれの編成が営業運転を開始している。いずれも8両編成である。気になる仕様だが、昨年度に製造された車両より仕様の変更はほとんどない模様。2002年度より導入され、製造年度により少しずつ改良が重ねられてきた3000形も、いよいよ完成形に近づいたということだろうか。というか、いつまで3000形を作るねん

他方、今年度の3000形は全編成が日本車両製となった。3000形は7次車にあたる通称3050形を除いて各年度日本車両と総合車両製作所(J-Trec)の2ヶ所において製造されており、このようなことは初めて。3036編成、3037編成、3038編成はいずれも日本車両のある豊川から逗子までJR貨物により甲種輸送された後、金沢八景から宗吾参道まで自力で回送されている。各編成の営業運転までのスケジュールは下に記したとおりである。

これらの新造車導入に伴う車両の動きとしては、今のところ3036編成の導入で3700形3778編成が京成車としての運用を離脱し、既報の通り北総7800形7828編成になったのみである。7828編成の記事でも触れたように、京成電鉄と北総鉄道では列車無線の更新という比較的大きなプロジェクトが控えており、車両側の改修も必要とみられることから車両の数が一時的に増えるという可能性が出てきている。実際、3037編成はこの記事を掲載した時点で運用開始より2週間近く経過しているが、3037編成の代替でどれそれの編成が落ちたという話は出てきていない。3038編成の営業運転開始をもって、京成としては16両の純増、北総としては8両の純増で、今年度の車両の動きが完了したという可能性もある。

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京成3000形 3036編成
2018.2.24/ユーカリが丘〜うすい

▲2月7日に営業運転を開始した3036編成。この時点で3000形は京成本線を走る8両編成としては3700形に次ぐ第2の勢力になった
運転開始までのスケジュール
  • 3036編成(日本車両製)
    1月18〜19日:日本車両(豊川)から総合車両製作所(逗子)まで輸送
    2月1日:金沢八景より回送、京成入線
    2月4日:八千代台〜東成田間にて試運転
    2月7日:6A15より営業運転開始
  • 3037編成(日本車両製)
    2月6〜7日:日本車両(豊川)から総合車両製作所(逗子)まで輸送
    2月16日:金沢八景より回送、京成入線
    2月21日:八千代台〜東成田間にて試運転
    2月22日:6A15より営業運転開始
  • 3038編成(日本車両製)
    2月20〜21日:日本車両(豊川)から総合車両製作所(逗子)まで輸送
    2月27日:金沢八景より回送、京成入線
    3月2日:八千代台〜東成田間にて試運転
    3月5日:6A15より営業運転開始

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