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2020.02.23

京成電鉄の遺構と歴史を感じるイベント。

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京成線 旧博物館動物園駅舎
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▲「京成リアルミュージアム」が開催された旧博物館動物園駅舎。2018年11月の21年ぶりの一般公開以来、さまざまなイベントの場となっている

京成電鉄では、2月8日〜24日の土曜・休日、「京成リアルミュージアム」を開催した。同社が公式Webサイト上で公開している「京成ウェブミュージアム1)」の特別イベントという格好で、「京成電鉄の遺構と共に歴史を振り返る」をコンセプトに記念乗車券やヘッドマークなどを展示。まさに、ネット上のバーチャルな博物館が現実世界に出張してきたかのよう。

「京成リアルミュージアム」が開催されたのは、旧博物館動物園駅舎。「東京都指定歴史的建造物」に選定されている旧駅舎は2018年11月の21年ぶりの一般公開以来、さまざなま展覧会やコンサートが開催される場となっている。コンセプトにもあるように「京成リアルミュージアム」を開催するにふさわしい場所であった。

遅ればせながらイベントにうかがってきたので、その様子をば。

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京成線 旧博物館動物園駅舎
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▲「京成リアルミュージアム」展示の様子
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京成線 旧博物館動物園駅舎
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▲今回の展示の目玉のひとつ、旧駅舎の設計図。京成によれば、旧駅舎の設計図が一般公開されるのは初めてとのこと
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京成線 旧博物館動物園駅舎
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▲地上から地下コンコース階への階段には創立110周年の記念パネルを展示(「創立110周年記念ミュージアムトレイン」の車内に掲出してあるものと同じ)。地下に降りていくにつれて時代がさかのぼるような演出がしてある
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京成線 旧博物館動物園駅舎
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▲コンコース階からホーム階をのぞくと何かいるッ・・・と思ったら、昨年の一般公開で展示されたアナウサギ。既にだいぶ汚れてきていて怖い感じになっている。このままここに置いておけば、かのペンギンを超える大物になりそう(?)
「京成リアルミュージアム」展示物の目録

「京成リアルミュージアム」で展示されたものをまとめてみた。表は横方向にスクロールできる。

資料名・作品名 制作年 種類
動物園前停留場設計図 美術館寄上家詳細図(其一) 1932年7月 設計図
動物園前停留場設計図 美術館寄階段詳細図 1933年2月25日 設計図
動物園前停留場設計図 美術館寄上家詳細図(其二)
同 平面及天井伏図
1933年7月(推定) 設計図
動物園前停留場 上家窓格子・出札室上下窓格子詳細図 1933年7月 設計図
動物園前停留場設計図 美術館寄外壁上部装飾石
同 軒飾石一部詳細図
1933年8月 設計図
動物園前停留場 ドーム型枠組立 1933年10月28日 写真
博物館動物園駅 美術館寄上屋 1993年12月 写真
博物館動物園駅 出札口 1993年12月 写真
動物園前停留場 鐵骨ノ一部 1933年5月15日 写真
72年10月10日 京成百貨店開店記念 記念乗車券 1972年 記念乗車券
京成上野〜日暮里間営業再開記念乗車券 1973年 記念乗車券
モナリザ日本初公開記念 1974年 記念乗車券
1974ブルーリボン賞受賞記念普通入場券 1974年 記念入場券
京成上野駅改良工事完成記念乗車券 1976年 記念乗車券
天皇陛下御在位五十年記念入場券 1976年 記念入場券
京成上野駅改良工事完成一周年記念乗車券 1977年 記念乗車券
'78成田空港新線開業記念乗車券 1978年 記念乗車券
成田空港新線開業記念乗車券 1978年 記念乗車券
成田空港線開業5周年記念乗車券 1983年 記念乗車券
トントンちゃん誕生・命名記念乗車券 1986年 記念乗車券
鉄道の日(10月14日)改軌35周年記念乗車券 1994年 記念乗車券
鉄道の日(10月14日)なつかしの行先表示板(青電用)記念乗車券 1995年 記念乗車券
鉄道の日(10月14日)なつかしの行先表示板(赤電用)記念乗車券 1995年 記念乗車券
京成電鉄株式会社創立九十周年記念乗車券 1999年 記念乗車券
ブルーリボン賞歴代受賞車両記念乗車券 2011年 記念乗車券
文学浪漫きっぷ 2018年 記念乗車券
通称「赤電」に付いていた行先表示板   行先表示板
お正月シーズン 急行成田行きの「迎運」ヘッドマーク ヘッドマーク
リバイバル開運号ヘッドマーク 2007年頃 ヘッドマーク
「青電」が引退する時のヘッドマーク 1988年頃 ヘッドマーク
AE形さよなら運転した時のヘッドマーク 1993年頃 ヘッドマーク
スカイライナー1/2カットモデル   模型
創立110周年記念パネル(全7種) 2019年 ポスター

※作品名と制作年はそれぞれの展示物におけるキャプションの表記による。種類は筆者が勝手に分類した。

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