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2021.07.31

2020年度の京成線の駅別乗降人員ランキング!

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京成本線 成田空港駅
2020.11.29/**

▲新型コロナウイルス感染症の影響で前年度比7割減という驚異的な数字を記録した成田空港駅。あれだけインバウンドで溢れていた駅構内も、ご覧のとおりがらんどう

京成線の全69駅において、どの駅の利用が多いのか少ないのか。京成電鉄が毎年公表しているデータを基に、2020年度の駅別乗降人員をランキング形式で見てみよう。合わせて、各駅について前年度からの順位の変動や乗降人員の増減もご紹介する。

全体の傾向

2020年度は、交通事業者にとっては受難の年であった。新型コロナウイルスの感染拡大により政府から緊急事態宣言が発令されるなど人々の行動が著しく制限されたため、各事業者で利用者が激減した。京成においても例外ではなく、全線における1日平均の乗降人員の合計は1,143,547人で、前年度比456,473人、28.5%の減。全体で3割近くも利用者を減らすという、まさに地獄の様相を呈している。定期・定期外の別で見ると、定期利用は724,542人で前年度比-23.6%、定期外利用は418,005人で同-35.7%である。

というわけで、ランキングも大荒れ。例年になく順位の変動が見られた年度になった。全体として数を減らしているものの、その数の減らし方は駅によってさまざま。新型コロナウイルス感染症の影響をモロに受けた駅もあれば、かろうじて減少を最小限に食い止めた駅もある。はたしてどのようにランキングに反映されているだろうか。

それでは、ランキングを見てみよう。( )内の数字は1日平均の駅別乗降人員、[ ]内は前年度の順位と前年度からの増減を表す。*京成高砂、京成津田沼、東成田、押上は他社局線直通の連絡人員を含む。#東松戸、新鎌ヶ谷、千葉ニュータウン中央、印旛日本医大はアクセス特急の利用人員のみをカウント。

1位〜3位

1位:押 上(160,956人)[前1→ / -64,337人]
2位:京成高砂(78,910人)[前2→ / -27,571人]
3位:京成船橋(67,723人)[前4↑ / -25,558人]

1位の押上はもとより利用が多い分だけ利用者減もひときわ大きく、1日あたり約64,000人の減。押上だけで実に京成津田沼クラスの駅がひとつ吹き飛ぶくらいのダメージがあるのだから恐ろしいことである。そして、京成船橋がここに来て3位に浮上。成田スカイアクセス線の開業により4位に転落していた同駅は、11年ぶりにトップ3に返り咲いた。4位に転落した日暮里との利用者の減らし方の違いが如実に現れた格好であり、明暗を分けることとなった。

4位〜10位

4位:日暮里(65,160人)[前3↓ / -38,510人]
5位:京成津田沼(46,398人)[前5→ / -13,996人]
6位:勝田台(39,361人)[前6→ / -13,521人]
7位:青 砥(38,311人)[前7→ / -12,782人]
8位:八千代台(35,919人)[前9↑ / -10,056人]
9位:京成上野(30,980人)[前8↓ / -19,255人]
10位:京成立石(29,974人)[前10→ / -9,036人]

前述のとおり日暮里が4位に転落している。コロナによる利用者減は定期利用よりも定期外利用の方が顕著に出ており、もとより定期外利用の多い日暮里はその数を大きく減らすことになった。特に、日暮里は成田空港輸送における都心側のターミナル駅でもある。空港から飛行機が飛ばない状況が続いては、利用者数を大きく減らすのも当然と言える。同様の理由で京成上野もひときわ大きく数を減らしており、4年ぶりに八千代台との順位が逆転した。

11位〜20位

11位:京成八幡(26,558人)[前12↑ / -9,806人]
12位:お花茶屋(26,460人)[前14↑ / -7,859人]
13位:京成成田(24,702人)[前11↓ / -10,203人]
14位:京成大久保(23,967人)[前13↓ / -11,190人]
15位:京成千葉(22,022人)[前16↑ / -7,442人]
16位:京成金町(19,254人)[前19↑ / -6,098人]
17位:京成関屋(19,153人)[前18↑ / -6,461人]
18位:実 籾(17,716人)[前20↑ / -6,583人]
19位:堀切菖蒲園(17,410人)[前21↑ / -5,179人]
20位:ユーカリが丘(15,772人)[前22↑ / -5,684人]

11〜20位はいずれの駅とも前年度から順位が変動する大荒れの展開となった。減少幅のひときわ大きい京成成田と京成大久保が13位と14位に後退、代わりに京成八幡とお花茶屋が順位を上げている。成田山最寄りの京成成田は定期外利用の多さ、学生街である京成大久保はコロナで休校やリモート授業が続いたことがそれぞれ影響しているだろうか。

15位の京成千葉以降も軒並み順位を上げているが、これは前年15位の空港第2ビルと同18位の成田空港の空港2駅がトップ20から抜け落ちたため。この2駅がどれくらい転落しているかは、以下の21位以降を見ていただくことにしよう。空港2駅の代わりにトップ20入りしたのは、堀切菖蒲園とユーカリが丘。ユーカリが丘は6年ぶりの20位復帰である。

21位〜40位

21位:船橋競馬場(15,763人)[前24↑ / -4,946人]
22位:町 屋(15,720人)[前23↑ / -5,195人]
23位:千葉中央(15,296人)[前28↑ / -3,025人]
24位:京成曳舟(15,082人)[前25↑ / -4,709人]
25位:京成小岩(14,733人)[前27↑ / -4,070人]
26位:京成臼井(14,040人)[前26→ / -5,747人]
27位:京成佐倉(13,560人)[前29↑ / -4,745人]
28位:四ツ木(13,307人)[前30↑ / -3,675人]
29位:幕張本郷(13,068人)[前31↑ / -3,767人]
30位:千住大橋(12,896人)[前32↑ / -3,302人]
31位:志 津(11,687人)[前33↑ / -4,029人]
32位:八 広(10,292人)[前36↑ / -2,386人]
33位:京成大和田(9,806人)[前37↑ / -2,832人]
34位:公津の杜(9,628人)[前34→ / -4,406人]
35位:空港第2ビル(9,068人)[前15↓ / -21,014人]
36位:谷 津(8,559人)[前38↑ / -2,474人]
37位:京成西船(8,428人)[前39↑ / -2,510人]
38位:成田空港(7,926人)[前17↓ / -19,377人]
39位:国府台(7,035人)[前35↓ / -6,166人]
40位:柴 又(6,370人)[前40→ / -3,261人]

なんと言っても、空港2駅の転落っぷりである。空港第2ビルは前年度より20ランクダウンの35位、成田空港は同じく21ランクダウンの38位まで順位が下がった。前年度比の減少率69.9%と71.0%は京成線全69駅でもダントツで、文句なしでヤバイで賞(下記参照)受賞である。理由は言わずもがなコロナによる世界的な海外渡航の制限などだが、そうでなければこのような惨憺たる数字はなかなか見られるものではないだろう。スカイライナーが減便するのも納得というわけだ。

空港2駅に次いで減少率が大きいのが国府台で、ほぼ半減となる46.7%の減を記録した。国府台は大久保と同じく学生利用の多い駅だが、大久保よりもその割合の多さからこのような数字が出てしまったものと推察される。

そんな中でも船橋競馬場、四ツ木、八広、千葉中央などの好調が続いている。このような状況においても減少幅は小さく抑えられており、きっちりと順位を上げることとなった。町屋を抜いて21位にランクアップした船橋競馬場の20位ユーカリが丘との差はわずか9人。トップ20入りも十分に狙える状況となっている。四ツ木も4年連続でランクアップした。

41位〜69位

41位:京成幕張(6,153人)[前41→ / -2,344人]
42位:市川真間(5,827人)[前43↑ / -1,431人]
43位:京成稲毛(5,822人)[前44↑ / -1,314人]
44位:みどり台(5,534人)[前42↓ / -2,303人]
45位:東中山(4,995人)[前45→ / -1,812人]
46位:江戸川(4,980人)[前47↑ / -1,274人]
47位:新三河島(4,710人)[前48↑ / -1,321人]
48位:鬼 越(4,695人)[前50↑ / -1,116人]
49位:海 神(4,563人)[前51↑ / -1,152人]
50位:ちはら台(4,462人)[前49↓ / -1,486人]
51位:京成酒々井(4,358人)[前46↓ / -2,355人]
52位:学園前(4,278人)[前52→ / -1,140人]
53位:おゆみ野(4,179人)[前53→ / -1,042人]
54位:大神宮下(4,080人)[前54→ / -991人]
55位:千葉NT中央(4,049人)[前55→ / -950人]
56位:千葉寺(3,921人)[前56→ / -986人]
57位:菅 野(3,663人)[前59↑ / -532人]
58位:新鎌ヶ谷(3,222人)[前57↓ / -1,407人]
59位:検見川(3,202人)[前60↑ / -848人]
60位:京成中山(2,960人)[前61↑ / -806人]
61位:東松戸(2,456人)[前58↓ / -2,081人]
62位:大森台(2,371人)[前62→ / -565人]
63位:西登戸(2,240人)[前64↑ / -396人]
64位:宗吾参道(2,185人)[前63↓ / -572人]
65位:新千葉(1,764人)[前65→ / -261人]
66位:東成田(1,502人)[前66→ / -294人]
67位:成田湯川(1,077人)[前67→ / -449人]
68位:印旛日本医大(1,032人)[前68→ / -425人]
69位:大佐倉(297人)[前69→ / -105人]

41位以降も厳しい数字が並んでいる。特に減少が目立つのは、京成幕張、みどり台、京成酒々井、東松戸で、それぞれ2000人以上減らしている。

一方、この41位以降に減少率の小さい駅が固まっているのは興味深いところ。前年度比の減少率が69駅中で最も小さかったのは菅野で、12.7%の減。めでたく頑張ったで賞(下記参照)を受賞した。次いで新千葉の12.9%の減、西登戸の15.0%の減である。もともと利用者の少ない駅ほどコロナによる影響も小さいことが傾向のひとつとしてうかがえる。似たような小駅である鬼越や海神、検見川、京成中山、西登戸もそれぞれランクアップした。

頑張ったで賞

前年度比で増加率の大きい5駅

1位:菅 野(-12.7%)
2位:新千葉(-12.9%)
3位:西登戸(-15.0%)
4位:東成田(-16.4%)
5位:千葉中央(-16.5%)

ヤバいで賞

前年度比で増加率の小さい5駅

1位:成田空港(-71.0%)
2位:空港第2ビル(-69.9%)
3位:国府台(-46.7%)
4位:東松戸(-45.9%)
5位:京成上野(-38.3%)

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