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2024.11.22

唯一、かつ初めての羽田空港行。

D70824.jpg

都営5500形 5524編成
2024.8.7/新鎌ヶ谷

▲平日朝ラッシュ時間帯に運転される北総線上り特急のうち、唯一羽田空港行として運転されていた720T
  • [平日]720T 特急羽田空港
  • 始発:印旛日本医大746 → 終着:羽田空港第1・第2ターミナル927
  • ダイヤ:2023.11.26改正
  • 備考:押上から急行

京成線や北総線、都営浅草線では、23日にダイヤ修正が実施される。ダイヤ修正前日の記事として、今回も消えてしまう珍列車を取り上げてみよう。平日720T特急羽田空港行(押上から急行)である。

当列車は都営車で運転される特急羽田空港行となっているが、都営車の特急羽田空港行自体は特に京急線内で日常的に見られるため、さほど珍しいものではない。しかし、平日朝ラッシュ時間帯に設定されている「北総線上り特急」のいち列車として見た場合、事情が異なる。5本が設定されている北総線上り特急のうち、羽田空港行として走るのは当列車のみ(ほかは全て西馬込行)。それだけに留まらず、羽田空港行の北総線特急自体が2001年の北総線特急運転開始から初めてという、きわめて特異な存在なのだ。

登場したのは2023年11月ダイヤ改正のこと。もとはほかの北総線特急と同じく西馬込行として走っていたが、八広で追い抜く普通列車と行先を交換する格好で羽田空港行に変えられた。このときに羽田空港行から西馬込行に変更された先行列車が西馬込到着後に馬込車両研修場に入庫となることを踏まえると、720Tを羽田空港行にするというよりも、八広で追い抜かれる側の列車を西馬込行にしたいという意図があったものと思われる。

来たるダイヤ修正で、720Tは先行列車と再度行先が交換され、再び西馬込行として運転されるようになる。朝ラッシュ時間帯の真っ只中を走る珍列車は、わずか1年で消えることになった。

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