2013.07.04
しかし何を今さらと思わんでもないが・・・。
3500形未更新車の種別幕が交換された。種別幕の交換は6月25日から28日にかけて一気に行なわれ、在籍する4両編成4本が英字入りの種別幕となった。新しい種別幕は他の形式で使用されているものと同様に地色が各種別を表すものとなっているが、「エアポート快特」が2012年10月ダイヤ改正対応の最新の種別幕におけるオレンジ色ではなく、それ以前の緑色となっていることから、同改正における種別幕交換で出た古い種別幕、あるいは廃車となった3300形から抜き取ったものを流用したもののようだ。3500形未更新車は、2002年10月ダイヤ改正まで使用されていた青地の種別幕を現在まで使っていた唯一の形式であったが、今回の交換で青地の古い種別幕が消滅することとなった。
京成の種別幕は、現行の快速や通勤特急が設定された2002年10月と、成田スカイアクセス線が開業した2010年7月ダイヤ改正で全形式にわたる大規模な交換が実施されている。3500形未更新車は、その当時から普通と回送しか定期列車のない4両編成のみの在籍であったことや、種別幕の構造が他形式と異なることが災いして(幸いして?)、いずれも対象外とされた。3500形未更新車における青地の種別幕は、京急線の羽田空港駅が開業した1998年11月ダイヤ改正への対応で一部の編成において「(飛)特急」が追加された程度であり、極めて原型を保っていた。
以下に、3500形未更新車の交換前の種別幕のイメージを掲載する。
1970年代から使用されている、もはや骨董品と言ってもよい種別幕である。前述の通り、11コマ目の「(飛)特急」は一部の編成のみが持っていた。他の形式がカラフルな種別幕を使用する中、英字すらない古い種別幕を使い続けていたのは奇跡に近い。5コマ目の「通勤急行」は1970年代に、6コマ目の準急は1960年代にそれぞれ消滅した種別、7コマ目の快速は千葉線に直通していた頃の「快速」であり、京成が過去にそういう種別を走らせていたことを語る生き証人のような幕である。
そのような中、種別幕の交換に至った理由は何だろうか。次なるダイヤ改正で4両編成の優等運用が登場するため・・・と妄想したいところだが、単純に旧種別幕の老朽化とみてよいだろう。下に掲載している交換前の種別幕がまさにそうなのだが、使う頻度の最も高い普通幕が破れていてテープで補修してあるものも少なくなかった。3500形更新車は2012年度に残る4編成がめでたく全て検査を通っており、あと2〜3年走ることがほぼ確定しているが、既にボロボロの種別幕がそこまで耐えられそうにないので交換した、といったところだろうか。
- ツイート
- #
- 京成
- 改造
関連記事
京成3500形 4+2+2組成の8両編成走る
1日限りの超珍事。2月19日、京成3500形において4+2+2組成の8両編成が走った。上野方より3544+50-49+46-45という編成で、編成中に成田向きの先頭車両が3両も入る超変則的な...
まだまだまだまだ頑張る京成3500形
年度末で車両の引退が相次いだが、一方で生き延びる車両もいる。4連4本が在籍する京成3500形未更新車だが、2012年度にて目出度く全ての編成が検査を通っている。2012年8月1日に試運転を...
芝山鉄道3500形 登場
芝山鉄道による壮大なエイプリルフールネタである(違) 芝山鉄道の3月29日付けのプレスリリースの通り、4月1日をもって芝山鉄道の所属車両が変更となった。京成3500形3540編成が芝山鉄道...
大手私鉄の看板車 8 - 京成3500形
関東の大手私鉄では唯一残存する看板車? 京成3500形である。京成の通勤形車両で他社には見られない独特なものと言えば、正面貫通扉の種別表示であろうと思う。現在では幕式あるいはLED式の表示が...
まだまだ頑張る京成3500形
AE形の登場で新型車両ばかりに目が行ってしまうが、古い車両にも目を向けてみよう...
最新記事
四直珍列車研究 134 - 平日 1681K
京成車の特急泉岳寺行が登場。平日1681Kレは、京成車で運転される特急泉岳寺行である。2023年11月ダイヤ改正で登場した列車となっている。京成車の泉岳寺行は都営浅草線西馬込始発のものは数多く...
京急1000形 「京急夏詣号」運転(2024年)
空とあなたと夏詣。京急電鉄では、6月末より「京急夏詣キャンペーン2024」の実施に合わせて、「京急夏詣号」の運転を行っている。「夏詣」キャンペーンは同社が2019年度より毎年実施しているもので...
都営浅草線 自動放送どうするの問題を考える
都営浅草線の自動放送どうするの問題を考える。列車内における案内として重要なアナウンス。アナウンスでは列車の種別行先や次駅の案内が行われるが、昨今では自動放送が主流となっており、車掌が自らの肉声で...
船橋新京成バス2741号車 「ふなっしー号」
「ふなっしー」なバスが走る。船橋新京成バス2741号車が特別仕様「ふなっしー号」として走ってる。「ふなっしー」といえば千葉県船橋市を中心に暴れている同市で人気の非公認キャラクターだが、2023年...
北総車の京急線内特急運転が復活
約19年ぶりに復活した北総車の京急線内特急運転を見る。京急線に大きな変化をもたらした2022年11月ダイヤ改正。京急自ら「23年ぶりの大改正」としたこのダイヤ改正では、特に日中時間帯の運行...