2017.12.31
まもなく2017年が終わろうとしている。本年最後の記事として今年に登場したヘンテコ電車の話題を取り上げて、2017年を締めくくろう。
春は別れの季節であり、出会いの季節でもある。それは鉄道車両とて同じ。京成電鉄では年が明けてから新造車両が入ってくることがここ数年の定例になっており、車両の動きは年明けから年度末に集中することが多くなっている。今年は特に、3500形未更新車が引退となったほか、北総鉄道においても9000形9018編成が運用を終了、9000形が形式消滅になるなど大きな動きが目立った。
消える車両があれば、当然ながら新たに登場する車両がある。9000形9018編成の置換えにあたっては、3700形を千葉ニュータウン鉄道へリースして対応することになり、新たに9800形なる車両が爆誕した。車両番号の変更は次の通りである。
3738-3737-3736-3735-3734-3733-3732-3731
↓
9808-9807-9806-9805-9804-9803-9802-9801
上記の通り、9808編成はもと3738編成である。3738編成は3月4日の8A26レをもって京成車としての運用を終了。その後、宗吾車両基地において転属に伴う整備を行なった。北総仕様への改造については同じく3700形のリース車両である7800形に準じているものとみられるが、今回は千葉ニュータウン鉄道へのリースということで、これまでの3700形リース車と大きく異なるのはやはりその見た目。9200形と同じ水色と黄色の帯が巻かれた3700形はまるで"ウソ電"。誰がこんな車両の登場を予見できただろうか。なんじゃこりゃ。
北総仕様への改造を終えた3738編成改め9808編成は、3月19日に89N運行で印旛車両基地に回送、21日の2130Nレより営業運転を開始した。9018編成のラストランが20日であったから、9808編成はまさに9018編成と入れ替わるようにして運用に入った。以降、9808編成は北総車の一員として動いている。このほか、4月23日に運転された臨時特急「ほくそう春まつり」号に抜擢されたのは既報のとおり。
なお、京成としては3738編成をリース車として捻出するため、3000形3035編成を導入している。つまり、3035編成の新造→3738編成のリース→9018編成の廃車ということになり、3738編成を介して3035編成が9018編成を置換えた格好になった。言い換えれば、9202編成になるはずだった車両が3035編成に化けてしまった・・・とも言える。9000形の置換えについては、4年前の2013年、9008編成が9200形の新造によって代替となっており、9018編成の置換えで2本目の9200形、すなわち9202編成が登場するだろうというのが大方の予想だったと思われるが、事実は小説より奇なりとはまさにこのこと・・・。
9800形の登場により、千葉ニュータウン鉄道としては引き続き3形式もの車両を保有することになった。・・・全部で5編成しか持っていないにもかかわらず。千葉ニュータウン鉄道の自己顕示力の強さのおかげで、都営浅草線直通系統の百花繚乱っぷりがさらに増しているということは言うまでもなかろう。しかし、車両の管理は北総鉄道に任せてあるのだから、9100形はともかくとして9200形と9800形はそれぞれ7500形と7800形と共通のカラーであっても良いような気がしないでもないところ。芝山鉄道を見習いなさい。あいつこそ我を出すべきだと思うのだが、京成車に擬態しているんだぞっっ。
(注)これまで当Webサイトでは7808編成・7818編成を「7300形」と表記してきましたが、北総鉄道の公式Webサイトなどに倣って「7800形」とします。過去の記事についても表記を順次改めます。
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