2024.03.15
さようなら、「なるかつ」。
「へー、京葉線なのに勝浦まで行くヤツがあるんだ。」ある時に時刻表の京葉線のページを眺めていて「発見」した勝浦という文字は、私の中で驚きとともにやけに魅力的に映った。一般的に東京~蘇我と認知されている京葉線だが、西船橋付近のデルタ線や貨物列車の存在、内房線・外房線に直通する列車があるなど、その実は奥が深い。分割・併合を伴う成東・勝浦行ーー誰が言ったか知らないが「なるかつ」ーーはその最たるものであろう。
運用としては、当列車と翌日早朝に運転される勝浦・成東始発の京葉線直通列車とでワンセット。83運行として勝浦・成東へ向かった編成は誉田で分割された後、それぞれ所定の運用をこなして勝浦(6両編成)と大網(4両編成)で停泊。翌日の85運行となり、誉田で併合して京葉線に戻ってくる。京葉線の車両が所属する京葉車両センターにはこのためだけに分割対応の編成が4本配置されているわけだから、なかなか手間がかかっている。分割編成は当初103系だったが、201系となり、現在はE233系が務めている。
私の中での「なるかつ」は、201系だ。もちろん、これに関しては103系だろうと言う人がいればE233系でしょと言う人もいるかもしれないが、私が興味を持ってこの運用を追いかけたのが、たまたま201系の時だったというだけである。撮影するだけでなく、勝浦まで乗り通したこともあった。
勝浦といえば、千葉県の中でもかなり奥の方。東京からの営業キロ110.1kmは、東海道筋で言えば函南、東北筋で言えば宇都宮に匹敵する。そんな勝浦に、普段は東京のベイエリアを走るスカイブルーのシティ派電車が、1日1本だけとはいえ乗り入れるのはかなり面白い光景である。外房の単線区間に響く電機子チョッパの音は、なんだかいつもと違って聞こえた。
※写真は全て再掲
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