2013.02.13
"名車"を引退させるのは大変である・・・。
大手私鉄に残る看板車として、以前に京阪8000系の8531編成を取り上げたが、その8531編成が引退を前にしてパワーアップ。なんと、2012年9月末より前面のデザインを往年のイメージに変更したその名も"クラシックタイプ"での運転となっている。"クラシックタイプ"では、車番が改番前のものになっている1)ほか、鳩の特急マークが車外から取付けるタイプに復元されており、これは1995年に実施された車体改修工事前の姿だそう。
8531編成の引退については、公式Webサイト内で特別ページが設けられているほか、実車についても引退に向けた様々な副標識の掲出や、京阪間ノンストップの臨時快速特急「洛楽」への充当など、それだけでも十分すぎる内容だというように感じていたが、さらに実車をいじって往年のスタイルに一部を復元するとは誰もが思うまい。ファンを楽しませるということはもちろんのことながら、京阪自身の旧3000系特急車への思いがなければ実現しないであろう、アツい企画である。
その旧3000系特急車"クラシックタイプ"だが、私としては10月に撮影の機会を得た。1日乗車券を購入しての丸1日追っかけである。これまで京阪を訪れた際は8531編成を軸にその日の撮影プランを立て、行動していたので、なかなか乗車する機会が無かったのだが、この日は撮影だけでなくしっかりと乗車もし、旧3000系特急車を堪能することができた。
1月上旬には最終運行日が決定され、それによれば通常の営業運転は3月10日まで、3月末の土日の特別運転をもって最終引退とのこと。やはり何事もなく、無事に走りきってほしいと思う。
- 1)改番前の車番に戻ったように見せているだけで、実際の車番は8531、8081のままである。
関連記事
大手私鉄の看板車 8 - 京成3500形
関東の大手私鉄では唯一残存する看板車? 京成3500形である。京成の通勤形車両で他社には見られない独特なものと言えば、正面貫通扉の種別表示であろうと思う。現在では幕式あるいはLED式の表示が...
大手私鉄の看板車 7 - 名鉄築港線5000系
大手私鉄の看板車、その7。引き続き名鉄は築港線を走る5000系を取り上げよう。名鉄5000系はLED式の行先表示を装備している車両だが、築港線を走る際には「大江〜東名古屋港」の系統板を掲出して...
大手私鉄の看板車 6 - 名鉄7700系
大手私鉄の看板車、その6は舞台を中京に移してみよう。中京地区の大手私鉄といえば、言わずもがな名鉄である。2010年に引退した7700系である。7700形は名鉄では行先方向幕等を装備しない最後の...
大手私鉄の看板車 5 - 京阪2600系「おりひめ」「ひこぼし」
前回の記事で京阪特急の鳩の特急マークを取り上げたが、京阪と言えば"副標識"を見逃すわけには行くまい。京阪の副標識、公式Webサイト等ではヘッドマークと称しているように、一般的な鉄道事業者の...
大手私鉄の看板車 4 - 京阪8000系8531編成 京阪特急
有料特急を走らせていない事業者で、京阪ほど特急のブランドにこだわっているものもないだろう。京阪特急と言えば、やはり鳩の特急ヘッドマークであろう。1950年代に公募によってデザインされたという鳩の...
最新記事
北総7500形 『鉄道むすめ』コラボヘッドマークを掲出
2人の「まきの」がコラボレーション。北総鉄道では、11月中旬から12月上旬にかけて、7500形7503編成において『鉄道むすめ』ヘッドマークの掲出を実施した。伊豆箱根鉄道とのコラボレーション企画...
東洋バス路線図 2024年12月1日版
当Webサイトでは2024年5月に「東洋バス路線図2024年5月1日版」を公開していたところであるが、本稿において約7ヶ月ぶりとなる改訂版を発行する。東洋バスでは12月1日に路線の改廃を含む...
北総線 西白井駅で『ウマ娘 プリティーダービー』特別装飾を実施
「ウマ娘」たちが北総線西白井駅を駆ける。北総鉄道では、10月中旬より西白井駅において『ウマ娘 プリティーダービー(以下、ウマ娘)』の特別装飾を実施している。『ウマ娘』とは、株式会社Cygames...
「都営フェスタ2024 in浅草線」開催
5年ぶりの祭典。11月30日、東京都交通局馬込車両検修場で車両基地公開イベント「都営フェスタ2024 in浅草線」が開催された。三田線の志村車両検修場と交互で概ね2年に1度に開催されるイベント...
京成電鉄 モーニングライナー・イブニングライナーの特急料金を改定
京成線、モーニングライナーとイブニングライナーを実質値上げ。11月23日、京成電鉄では京成本線で運行している座席指定制の特急列車モーニングライナーとイブニングライナーの特急料金の改定を実施した...