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エトセトラ

2024.03.09

北総線で自動放送始まる。

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北総7500形 7501編成
2022.9.9/大 町

▲2月中旬より自動放送を導入した北総鉄道。成田・羽田両空港へのアクセス路線として、訪日外国人のお客さまにより快適に列車を利用していただきたい考え

北総鉄道では、2月16日より列車内における自動放送の使用を開始した。対象となるのは、他社局線からの直通車両を含む北総線の全ての列車となっている。京成線と京急線で実施している自動放送と同じくタブレット端末(iPad)を活用する方式を採用しており、乗務員が専用アプリを操作した上でタブレットから出力された音声を車両に設置された接続箱より車両側の放送回路に乗せて放送を行う。専用アプリは近鉄車両エンジニアリング製。同社では従来よりICレコーダーを活用した多言語のスポット放送を実施していたが、これを大きく発展させた格好だ。

自動放送の担当は、日本語が京急線と同じ中矢由紀氏。英語が近畿日本鉄道でも実績のあるダウィーナ・ロビンソン氏である。自動放送を導入することについて、北総鉄道は「放送を良質で聞きやすいものとし、さらに、訪日外国人のお客さまが列車をより一層快適にご利用いただけるよう」にしたいと説明している。

◆ ◆ ◆

以下に、実際の自動放送を掲載する。放送のタイミングは主に始発駅停車中、駅発車後、駅到着前の3つ。このほかにスポット放送と呼ばれる注意啓蒙などの内容が任意のタイミングが流されることがある。次駅の案内を日本語と英語の2ヶ国語で、啓発放送や成田空港方面への案内、異常時放送などのスポット放送を日・英・中・韓の4ヶ国語でそれぞれ行っている。

始発駅停車中の放送

【普通印旛日本医大行】京成高砂停車中

京成高砂は列車としての始発駅ではないが、種別行先の案内ができるような放送が用意されている。

駅発車後の放送

【普通印旛日本医大行】京成高砂発車後

(※音量注意)始発駅発車後の放送は、次駅のほかに種別行先や停車駅の案内も入る。放送のパターンとしてアクセス特急を待避しない列車、東松戸で待避する列車、新鎌ヶ谷で待避する列車がそれぞれ用意されている模様で、アクセス特急との接続関係も自動放送化されているのが特徴。

【普通印旛日本医大行】新柴又発車後+【スポット放送】事故防止

副本線があって列車によってドアの開く方向が変わる駅では予め開扉の方向を設定しておくことで、ドアの開く方向の案内が違和感なく放送に組み込まれる。京成や京急のものと同様、スポット放送を追加して放送する機能もある。

【普通印旛日本医大行】大町発車後

次は新鎌ヶ谷でアクセス特急の案内入り。

【普通印旛日本医大行】新鎌ヶ谷発車後+【スポット放送】急ブレーキ

新鎌ヶ谷発車後に改めて種別行先と停車駅を案内。

【普通印旛日本医大行】小室発車後

何もなければ次の駅名+ドアが開く方向のみが案内される。

【普通印旛日本医大行】印西牧の原発車後+【スポット放送】アクセス特急案内

何もなければ次の駅名+ドアが開く方向のみ案内される。

【特急印旛日本医大行】京成高砂発車後

特急印旛日本医大行、京成高砂発車後の放送。この放送では英語部分をカットする機能を使用している。

【普通羽田空港行】新柴又発車後

都心直通列車、新柴又発車の放送は乗換案内などで長くなるため、「次は」と「まもなく」が一体化したような内容になっている。

駅到着前の放送

【普通印旛日本医大行】新柴又到着前

基本形。「まもなく〜」と開扉方向のみの放送。

【普通印旛日本医大行】北国分到着前

北国分と松飛台の到着前放送には、「足元にご注意下さい」の注意喚起がデフォルトで入る。

【普通印旛日本医大行】東松戸到着前+【スポット放送】スカイライナー通過待ち

スカイライナー通過待ちの案内はスポット放送を追加して対応。

【普通印旛日本医大行】新鎌ヶ谷到着前

アクセス特急退避列車のため、新鎌ヶ谷でアクセス特急の案内入り。

【普通印旛日本医大行】印旛日本医大到着前

(※冒頭部分欠け)印旛日本医大到着前。北総線としては終点だが、線路は成田スカイアクセス線として続いているので、乗換案内が入る。

【特急印旛日本医大行】東松戸到着前

特急の場合は通過駅の案内も行われる。

スポット放送

【スポット放送】アクセス特急成田空港行案内

ICレコーダー時代にも実施していたアクセス特急成田空港行の接続案内。タブレットにももちろん収録されている。

【スポット放送】不審物

【スポット放送】ドア閉

いろいろ。

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